不満はありますか?
正直、今年の前半はとても大変で自分の中でもかなりいっぱいいっぱいの時期が続いた。

それは祖父の介護である。
もう20年くらい前から車いす生活の祖父だったが、今年のはじめから体調が悪くなり、入退院を繰り返し、ほとんど寝たきりになってしまった。
私は週3日のアルバイトとイラストの仕事を自宅でしていたため、昼間は祖父の介護をしている祖母と叔母を手伝うことになった。
その時とても感じたのは「介護する側の人のケアが必要ではないか」ということ。
私も人のことを考えられる余裕もなく、家族みんなもイライラや疲れから体力的にも精神的にも辛くなり本当にこの頃はしんどくて泣きそうだった。

もちろん一番つらいのは祖父だとわかっているが、祖父の口が悪いのもあり祖母はもう限界だった。それに私たち孫に手伝わせるのは悪いと思って自分だけで背負いすぎていたようだ。
「私がやらなくちゃ」とか「ちゃんとやらなくちゃ」とか介護する側は思いがちのようで、「誰かに頼ること」がまるで悪いことのように避けられてる気がした。
しばらくして家にはヘルパーさんや訪問入浴の人が来てくれることになり、またたくさんのことを学んだ。介護するには「コツ」というものがあること。
例えばベットに寝ている要介護者を着替えさせたり移動したりする時に自分がやりやすい位置にベットの高さを上げる。これをしないと介護する側が腰を痛めることになる。
そういったことをちょっと覚えるだけで、あら不思議。それだけで精神的にも辛さが減ったのである。そのころから祖母にも家族皆にも余裕ができた。

そんな毎日を送っていた頃にある街頭アンケートを取っている青少年団体から「今不満はありますか?」と聞かれた。
不満って何だろう?自分でもびっくりしたが、何もなかった。
朝早く起きて祖父の介護の手伝い、週3日はバイト、あとちょこっとの仕事、夕飯の支度。
とても充実していてすがすがしかった。
人生の中で初めて「充実」というものをはっきりと感じた気がした。
しかし、祖父は今年5月早朝、眠るように亡くなった。
その後しばらくはいるべき人がいなく、やるべきことが急になくなり、ポカーンとしてしまった。

家の場合は家族みんなで協力できる状態だったが、これをひとりで抱え込んでいる人が身近にもいた。TVでもよく見る。
介護者をケアすることも充実してほしいけれど、ケアしている側のケアがもっと充実したらいいのにと思う。
人間誰もが年をとる。自分だっていつかは誰かに介護してもらうのかもしれない。
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by 8ug_sky | 2008-09-24 14:58 | 介護
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